この家に住み始めてもうすぐ3年。
歳月が経つのは早いものですが、当然住み始めた1日目があったわけです。
その時に覚えている感覚があります。
それは何とも言えない不安感…。
目次
そしてその感覚に近いものとして紐づいたのが、まだ十代の頃に(もう数十年前…)上京してきた時の感覚…。
一人、何もない部屋で佇んでていた時に、寂しさともちょっと違う不安な感情が急激に押し寄せてきました。
その時の不安感は、その日の内に届いた荷物を整理し、テレビを設置して、ある番組を見た瞬間にほぼ消えてしまいました。
その番組は「クレヨンしんちゃん」。
ブリブリ~とお尻を振るしんちゃんを見て―
あ、何も変わってない
と、なんだかホッとしたのを覚えています。
では、3年前のことはどうでしょうか。
外構工事もまだ行われていない家に入り、カーテンもない、必要なものもない、あっても整理されていない、子供もまだ小さいので目を離せない、そんな状況を見て―
ホントにここに住むのか?
と思わずにはいられませんでした。
ホームシックと言っても、帰る家はここなわけで他に帰れる家もない。
その日は確かスーパーで買ったお弁当を家族で食べて、荷物も片付いていない部屋でみんなで寄り添って就寝。
寝るってことは大切で、ちょっと不安だった心もかなり落ち着けてくれました。
次の日からは片付けはもちろん、色々とやることがあったわけですが、時間をかけて少しずつ我が家になってきたって感じでしょうか。
自分のような感覚がさらに突き進むと、「引越しうつ」という心の病気になることもあるとのこと。
要するに、急な環境の変化と、それに対する対応に追われて、心身が疲弊することが原因で発症するらしい。
これの解決法が、『ゆっくりと時間をかけて、焦らずにさまざまなことに慣れていく―』
ということらしいのですが、分かっちゃいるけどってそうも言ってられないんだよって感じもする。
そして、心の負担になる一番のことは、周囲に住む人たちとの人間関係。
荷物は少しずつ片づければ良いし、カーテンだって付けてしまえばとりあえずそれで完了。
このスイッチはどこの電気が点くスイッチだっけ?と思ってとりあえずパチパチ点けてみて確認するのも、次第に必要なくなってくる。
でも… 人間関係はそうもいかない。
私たちは建て替えだったので周囲にどんな人が住んでいるのか分かった状態で新居に入りましたが、そうではない人たちも多いはず。
初めての場所で、隣人さえイマイチ分からない。
次第にどんな人たちが住んでるか分かってきて、それがストレスになる―。
せっかくの新居での生活なのに、そうなると非常にキツイですよね。
家を買う時によく耳にすることの一つとして、「マンションが良いのか、戸建てが良いのか?」なんてものがありますが、それに対するある人の答えが興味深かったですね。
その答えとは「隣人が良ければそれでヨシ」というもの。
駅やスーパーが近いとか、日当たりがすごく良いとか、そういうことは2次的なもので、隣人に変人がいればすべて吹き飛ぶ―、という内容でした。
なるほどと思わずにはいられませんでした。
実際、土地や建物を購入する前に、近隣調査を探偵に依頼する人も最近はいるようです。
ただ、分譲などそうも行かないケースも多いですからね。
家のことはあーすれば良かった、こーは出来なかったのか、なんて思いを抱くことはあるものの、そこにずっと住んでいけば家族の状況も変化し、家が家族に合ってきたり、またその逆もあるわけで。
自分たちの状況に家を合わすのではなく、家に自分たちを合わせていくことも必要なのかなと。
とは言え、近いうちに「こーすれば良かった」という、失敗談のようなものをまとめてみようとは思っていますが…。
欠陥住宅などは論外ですが、家自体のことで悩む分にはまだマシなのだと思った方が良いのかもしれないな―、と自分の中で結論づけて、今回はオシマイです。
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